2013/12/03

blktrace で block IO の分布を可視化する

はじめに

blktrace は block IO の発行をトレースする有名なツールです。blktrace で集めたトレースデータを解析する btt には、ディスク上での block IO の分布を可視化する bno_plot.py というツールが付属しています。bno_plot.py を使うと、gnuplot を用いて下記のような図を生成できます。


図では、x軸が時間、y軸が Block Number、z軸が Block per IO になっています。これから、いつ頃に、どのセクタに、どのくらいのIOが発行されたかがわかります。

使い方

bno_plot.py の使い方をご説明します。
blktrace と gnuplot をインストールします。
# yum -y install blktrace gnuplot

blktrace でトレースを収集します。
# blktrace -w 30 -d /dev/sda -o sda

収集したトレース情報を、btt で解析します。解析したデータをファイルに出力します。
# btt -i sda.blktrace.2 -B sda_cpu2
サフィックスが r.dat, w.dat, c.dat になっているファイルが生成されます。それぞれ、Read, Write, Read and Write データに対応します。

解析データを bno_plot.py に与え、gnuplot で図を描画します。
# bno_plot.py sda_cpu2_8,0_c.dat
これで、上記の画像のような図が得られます。

Block IO の分布を可視化すると、どのように負荷がかかっているのかわかりやすいです。
また、@akiradeveloper 氏が開発している、dm-writeboost のように、ランダムライトをシーケンシャルライトに変換する特殊なディスクキャッシュについて、IO分布を可視化すると特徴が見て取れて面白いかもしれません。

2013/12/6 追記:
早速 @akiradeveloper 氏がdm-writeboost の block IO 可視化をしてくれました!ありがとうございます。
テストステ論: (writeboost report) writeboostのI/Oを可視化した
予想通りdmへのIOがランダムでも、その下のデバイスへのIOはシーケンシャルになっている様子が見て取れます。

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